まず、国語で求められる力は、以下の4つに分かれています。
- 読む力
- 書く力
- 聞く力
- 話す力
学校の教科書もこの4つに分かれています。
この分類は国語も英語も同じですね。
学校の教科書もこの4つに分かれています。
この分類は国語も英語も同じですね。
この4つの総合が「国語力」です。
これらをバランスよく鍛えていく事が大切なのです。
でも、普段から分けて意識する必要はありません。
「お、最近聞く力が伸びてきたな」
「来週はちょっと書く力を重点的にやってみよう」
なんて考えなくても、この4つの力は複雑にからみあっているからです。
「色々な本を読んで読む力が付いたら、書く力も自然と付いていた」
「たくさん文章を書いていたら、話す力も付いていた」
など、お互いを支えあっているのです。
ですから、それぞれを分けて考えるのではなく、ふだんはそれを意識せず、気が付いたらメキメキと伸びているのが理想です。
では、国語を勉強する時は何を意識すればいいのでしょうか。
それは下記の4つです。
- 語彙を増やすこと
- 話の展開を考える事
- 背景知識をつけること
- 自分の考えを持つこと(本文にツッコミを入れる)
とても大切な4つですので、じっくりお話ししていきましょう。
1.語彙を増やすこと
語彙とは使える言葉の量の事です(英語で「ボキャブラリー」とも言います)。
漢字の読み書き、言葉の意味(ことわざ・慣用句も含みます)などが挙げられます。
小学生のころは、漢字ドリルが宿題になっていたと思いますが、中学校では宿題にならないところもあります。
でも、手を抜いて良いというわけではありません。
「ドリルとしてやるのではなく、教科書で出てきたものをしっかり覚えましょう」
ということです。
漢字を含めて、語彙はとても大切です。
学年が進むごとに、難しい文章が増えていきますが「難しい!」と感じた時は、たいてい語彙が難しいのです。
「語彙は簡単だけど、言っていることが難しい」ということはほとんどありません。
国語の文章は大きく分けて下記の2通りに分けられます。
・説明的文章
・文学的文章
この2つのうちでチンプンカンプンになりやすいのは「説明的文章」です。
その時に、理解を助けてくれるのが語彙です。
「国語が苦手」という人の多くは、語彙が足りていないことが多いので、早い段階から語彙を増やす努力をしていきましょう。
やることはシンプルです。
知らない言葉が出てきたら必ず辞書で引いてその場で覚えてしまうのです。
これをこまめに続けていくだけで、みなさんの語彙は知らないうちに豊富になっていく事でしょう。
2.話の展開を考えること
文章には必ず読む人がいます。
話には必ず聞く人がいます。
伝えたいことがあるから書いたり話したりしているわけで、その人に伝わなければ何の意味もありません。
では、伝わる文章・話とはどういうものなのでしょうか。
それは「話の展開がしっかりしている」文章、話です。
具体的に説明してみましょう。
まず、この2人の話を聞いてください。
2人は「一番好きな季節」について話をしています。
A君とB君、どちらの話が伝わりやすいでしょうか。
同じ内容の事を話していますが、B君の話の方がわかりやすいですね。
こんなに短い文章なのに、これだけの差が出ます。
もし、このまま10分くらい話をしていたら…もっともっと差が出る事でしょう。
B君の話は、聞いているだけで頭にスーッと入ってきます。
その理由は、話の展開がしっかりしているからです。
結論がはっきりと述べられ、その理由が結論をサポートしています。
きっとB君は話す前に、あらかじめ話すことを決めて、展開を考えたうえで話しはじめていますね。
話したり書いたりするときは、このように展開をはっきりさせるとわかりやすくなるのです。
読む時も同じです。
国語の教科書にのっているような「説明的文章」は、すべて展開がはっきりしています。
作者の伝えたいことは1つで、それをていねいに伝えようとしています。
その展開をていねいに追っていく事が、読む力です。
聞くときも一緒で、「この人は何を言いたいのかな」と展開を追っていくと話が理解しやすくなります。
話の展開を考えることは、読む時も、書く時も、話す時も、聞く時も大切なのです。
3.背景知識を付ける事
文章を読む時に、背景知識が入っていると格段に読みやすくなります。
背景知識が特に必要なのは「説明的文章」の時です。
たとえば、必ずといっていいほど中学時代に読む文章(つまり、ほとんどの教科書に載っているテーマの文章)に、「言語について」というものや「エコロジーや科学技術について」などがあります。
それだけ大切という事ですが、入試でも頻出テーマになっています。
その時に、「この文章に関した知識がないぞ?」となってしまったら困ります。
「あぁ、このテーマね。昔、同じようなものを読んだことがあるぞ」となればしめたものです。
テーマに関してある程度すでに知識が入っていると、新しい情報がスラスラと頭に入りやすくなります。
また、書いたり話したりするときにも背景知識は必要です。
なぜならば、ものごとを考えるときの土台になるからです。
具体的には、次の「自分の考えを持つこと」でお話ししましょう。
4.自分の考えを持つこと
「この文章をふまえて、あなたの考えを自由に書きなさい」
こんな問題を見たことはありませんか?
こういう問題を観ると、いつもドキッとしてしまう人がいるかもしれません。
「考え?!特にないよ…」「自由に、って言われても…」と詰まってしまうのです。
夏休みの読書感想文だって同じですよね。
本を読んで自由に感想を述べろと言われても、なかなか書ける人なんていません。
でも、大丈夫です。
それはあなただけでなく、日本人のほとんど全ての人がそうなのです。
世界の国々で受けられている”PISA:学習到達度調査”でも証明されています。
ですので、あなただけではありません。安心してください。
社会に出ると、自分の考えを聞かれることが頻繁にあります。
会議などでは必ず聞かれます。
このときに必要なものが、先程書いた「背景知識」です。
文章を書く時も同じです。
「自由に書きなさい」と、言われても、そもそもそれに関する知識がないと書けません。
色々な文章を読んだり人の話を聞いたりして、背景知識を増やしていきましょう。
そのなかで、本であれば本文にツッコミを入れてみましょう。
「私ならこう考えるな」ということまで頭に浮かべられたら最高です。
今の高校入試・大学入試では、自分の考えを聞かれる問題はまだ少ないのですが、これからまた変わっていくと思います。
みなさんが受験する年から傾向が変わるかもしれません。
対策は、早いうちに立てるのが良いですよ。
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